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Virtual Date 2: Junko Asamiya
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Virtual Date 2: Junko Asamiya .iso
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1996-06-14
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2,851 lines
#001
今日は淳子ちゃんとの初デート。
~
よーし、のりのいい会話やデートスポット選びのセンスで、
ぼくの魅力をばっちりアピールだ。なんとか二人の仲を進
展させちゃうぞ。
~
さあ、腕の見せどころだ!
~
;
#002
ということは、だいたい午後6時くらいにはお別れってこ
とか……。
~
ああ、残念だ……。
~
;
#003
うーむ、いいなあ、淳子ちゃん。こんな娘とデートできる
なんて、ぼくは幸せ者だ!
~
;
#004
ここは待ち合わせ場所として有名な、渋谷のハチ公前。
~
デートを楽しむには、どこかへ移動しないといけないな。
~
;
#005
ぼくは唐突に、淳子ちゃんへキスをせまった。
~
;
#006
「淳子ちゃん、会えてうれしいよ〜」
~
勢いにまかせて、抱きついてそのまま押し倒し一気に……。
;
#007
「いやあ、本当にいい天気だねえ……」
~
とりあえずあたりさわりのない会話をしてみた。しかし、
よく考えたらさっき淳子ちゃんが天気の話をしていたなあ。
~
;
#008
「どこか、淳子ちゃんの行きたい所はある?」
~
;
#009
「その服似合ってるね。淳子ちゃんがひときわキレイに見
えるよ」
~
;
#010
「用事って、どうしても帰らないといけないの?」
~
;
#011
「ハチ公前なんて、ちょっとありきたりだったかな?」
~
淳子「そうね。でも分かりやすいし、人が多くても探しや
すいみたいよ」
~
;
#012
ここでやり残したことはないかな?
;
#013
そして、2回目のデートの日をむかえた。
「ああ、待ち遠しかった。淳子ちゃんは……あ、いたいた」
~
;
#014
今日も淳子ちゃんはかわいいよな。
でも前回のデートと同じ服を着てるぞ。よっぽどお気にい
りの服なのかな。それとも……。
~
;
#015
今回も、待ち合わせはハチ公前。
場所が場所だけに、他のカップルや女の子も多いけど、ぼ
くには淳子ちゃんがいるもんね!
~
;
#016
「今日はどこに行きたい?」
~
淳子「そうね、あなたの連れてってくれるとこならどこで
もOKよ」
~
くうー、可愛いお言葉!
~
淳子「でも、あんまり変なところはイヤよ」
~
はいはい。それと、前回と同じデートスポットも、基本的
には行けないようになってるんだよね。
~
;
#017
「本当にいい天気で良かったね。雨が降ったりしないか心
配だったよ」
~
淳子「あなたも? 私もちょっと心配だったの」
~
;
#018
「他の男に、淳子ちゃんがナンパされちゃわないか、心配
だったよ」
~
淳子「やっだーー。でもー、遅れたりしたら見捨てちゃっ
たかも知れないわよー」
~
冗談だろうけど……そうならなくて良かったな。
~
;
#019
淳子「ねえ、けさは何を食べてきたの?」
~
;
#020
淳子「そうなの? 私も和食が好みなんだ」
~
;
#021
淳子「へえ、トーストとか? 私はご飯じゃないと、今イ
チ元気が出ないのよ」
~
;
#022
淳子「あら、寝坊でもしたの? 朝はちゃんと食べないと、
体力ダウンしちゃうぞ♥」
~
;
#023
街を歩く淳子ちゃんを見ていると……おっ、スカートの中
が見えそうだ。
~
;
#024
上映している映画は、アクション・ラブロマンス・ポルノ
の3つだ。
~
ちょうど3つとも、もうすぐ上映開始で時間はおよそ2時
間。
~
;
#025
今は昼すぎで、わりと映画館が混む時間帯。立見は疲れる
から、指定席券を買おうかな?
~
;
#026
売店を見ると、映画のポスターを売っていた。
~
淳子「あっ、私この俳優、大好きなの」
~
;
#027
ぼくは指定席の券を買った。
~
淳子「やっぱりゆっくり座って観たほうが楽しいよね」
~
;
#028
さて映画はアクション・ラブロマンス・ポルノの3つ。
何を見ようか?
~
;
#029
淳子「けっこう面白かったわね」
~
ハデなアクション映画は、わりと淳子ちゃんの好みに合っ
たみたいだ。
~
;
#030
淳子「うーん、私もっとハデな映画のほうがよかったな。
ホラーとかアクションものとかね」
~
うーむ。女の子ウケをねらいすぎたかな?
~
;
#031
淳子「恋愛モノってあまり好きじゃなかったけど、わりと
面白かったわね」
~
「一緒に見た相手が良かったんだろ?」
~
;
#032
「ふつう女の子と一緒にこんなの観る? デリカシーない
のね」
~
あーあ、淳子ちゃん、怒ったみたいだ。(当然か?)
~
;
#033
淳子「一緒にこんな映画観るなんて……その気にさせよ
うって思ったんじゃない?」
~
うっ、まさにその通りだったけど……。でも意外とイヤ
じゃなかったようだ。
~
;
#034
「淳子ちゃんはどんな映画が好きなの?」
~
淳子「そうね。ホラー映画なんかが、けっこう好きなの」
ホラーか……。今やってたかな?
~
;
#035
「淳子ちゃんは、映画をよく観たりするの?」
~
淳子「映画館に行くことは少ないかな。たまにうちで、ビ
デオを観るくらいかなー」
~
ふむふむ。
~
;
#036
「このまえ観たホラー映画がね、あまり恐くなかったけど
殺しの演出がしつこくて……」
~
淳子「へえ、それで、面白かった?」
~
ホラー映画の話をすると、淳子ちゃんはノッてきてくれた
ぞ。
「総合的には、わりと面白かったよ」
~
淳子「タイトル覚えてる? 今度私も観てみよっかなー」
~
;
#037
「……それで主人公が唄いだすと……」
~
;
#038
プラネタリウムの上映は、ちょうど始まるところだ。時間
はだいたい1時間くらいかな。
~
;
#039
「淳子ちゃん、愛してるよ!」
~
意表をついて淳子ちゃんの唇を奪おうとしたけど、あっさ
りかわされてしまった。残念。
~
;
#040
ぼくたちが入館して座ると、すぐに上映が始まった。
~
真っ暗だった場内に星がきらめいてゆき、やがて説明が始
まる。
~
「秋から冬にかけての代表的な星座。オリオン座が見えて
きます……」
~
;
#041
「星座といえば、ギリシャ神話から名付けられたものが多
いよね」
~
淳子「うん、私もいくつか聞いたことあるわ」
~
「でも七夕とか、他の言い伝えも味があるんだよなあ」
~
プラネタリウムにふさわしい話題で、つかみはバッチリだ
ぜ!
~
;
#042
「都会だと夜でも明るいから、本物の星はあまりきれいに
見られないんだよね」
~
淳子「一度いっしょに、本物の星空も見てみたいわね」
~
;
#043
「そういえば淳子ちゃんは何座だっけ?」
~
淳子「私? 10月25日生まれのさそり座よ」
~
;
#044
淳子「星座の話って、学校の理科でやったくらいかな」
~
「ぼくもそうかな。天文学って地学の一分野なんだよね」
~
淳子「天と地がいっしょなんて、なんだか変よねえ」
~
たしかに変だよなあ。どうしてだろ?
~
;
#045
「……しかし、いい天気だね」
~
話題が思い付かなくて適当にしゃべってみたけど……。
~
;
#046
淳子「……」
~
ぼくの横で淳子ちゃんは静かにプラネタリウムの上映を観
ている。
どうしようか?
;
#047
ぼくはさりげなく淳子ちゃんの方に手をのばし、彼女の手
をにぎった。
~
淳子「あっ……ダメよ。ちゃんと観てなくちゃ」
~
ぼくの手は軽くはねのけられたけど、声はあまりイヤがっ
てないようだ。
~
;
#048
(暗いから他の客にはみえないだろう。淳子ちゃんも大声
出さないだろうし)
~
そう考えたぼくは、淳子ちゃんのスカートに手をのばす
……ぎゅ
~
(あ、いてててて)
~
淳子ちゃんに無言で手をつねられてしまった。とほほ……。
~
;
#049
ここで淳子ちゃんにキス……なんて他のお客さんにもヒン
シュクだよな。
~
やめとこう。
~
;
#050
「星もきれいだけど、淳子ちゃんのほうがもっときれいだ
よ」
~
淳子ちゃんの耳元で、小さく甘くささやいてみた。やや古
典的なセリフだけど、わりと喜んでもらえたみたい。
~
;
#051
おや? 星空に何か……。
~
「あっ、流れ星! ええと願い事は……」
~
淳子「こらっ、大声出さないの!」
~
しまった〜。つい声を出しちゃった。よく考えたら、プラ
ネタリウムの流れ星に願い事を言ってもなあ……。
~
;
#052
よし、さりげなくウンチクを披露して淳子ちゃんに尊敬さ
れてみるか。
~
「あのオリオンは狩りの名手でね。でもそれをアルテミス
に自慢したから……」
~
淳子ちゃんも聞きながらうなづいてくれたけど、数秒後に
同じ説明がされてしまった! あーあ、ウンチク空振り!
~
;
#053
「あああ〜天の川〜きらめく銀河に名を呼べば〜
ラーラーラー」
~
ぐいっ、と手をひっぱられて、ぼくは正気に戻った。
いかん、星空を見てつい歌を唄ってしまったようだ。
~
「ご、ごめん。つい……」
~
;
#054
上映が始まっているから、途中で席をたつのもなんだなあ。
やめとこう。
~
;
#055
今回展示しているのは、ヌード写真をメインとした写真家
の個展だ。
~
入場料はひとり1000円。
~
;
#056
「じゅ、淳子ちゃん!」
~
衝動をおさえきれず、ぼくは淳子ちゃんを路上で押し倒そ
うとした。
~
;
#57
ぼくたちは入館料2000円を払って、中に入った。
~
展覧会はヌード写真をメインとしたものだったが、芸術的
に撮られているために、変ないやらしさは感じられない。
~
;
#058
モデルの娘はさっきと同じみたいだけど、だいぶ印象が違
うなあ。
~
;
#059
ふむ。バストアップヌードか……。胸の美しさに感動こそ
すれ、エッチな感情がわいてこない。
~
これぞ芸術! 淳子ちゃんも抵抗なく鑑賞しているようだ。
~
;
#060
写真展から出た。それにしてもあのモデルの娘、どこかで
見たような……?
~
いや、気のせいかな。
~
;
#061
「写真とかに興味はあるの?」
~
淳子「写してもらうのはちょっと好きかな? 自分ではカ
メラとかあまり使わないの」
~
ま、そんなもんだろうな。
~
;
#062
「写真といえば……淳子ちゃんの写真があるといいなあ」
~
淳子「どうして?」
~
「会えないときも淳子ちゃんをながめることができるか
らね……」
~
あ、クサイ言葉に吹き出してる。
いいんだ、ぼくなんか……。
~
;
#063
「写真といえば、旅行の記念写真くらいしか縁がないよね」
~
淳子「そうね。私はあまり外出しないけど、たまには旅行
も行ってみたいなー」
~
;
#064
淳子「ねえ、旅行に行くなら海と山、どっちがいい?」
~
;
#065
「あたしも山のほうが好きなのー♥ ハイキングとか一緒
に行きたいねー」
~
;
#066
「ふうん、あたしは山のほうがいいな。でも泳ぐのは得意
だから、海もイヤじゃないけどね」
~
;
#067
ブティックに入ってみた。良さそうな服はさすがに高く、
買うのはぼくの所持金じゃちょっとムリなものも多いぞ。
~
;
#068
(そうだ。試着室なら服を脱ぐし外から見えないし、エッ
チに最適だ!)
~
名案を思い付いたぼくは、さっそく淳子ちゃんをひっぱり
こもうとしたが……。
~
当然、店内の全員から注目されてしまった。
~
;
#069
淳子ちゃんに何か買ってあげたいけど、さすがに現予算で
買うと今後のデートに支障が出そうだ。
~
ふと目に止まった、赤いシルクのハンカチなら1000円で手
ごろだけど?
~
;
#070
思い切ってハンカチを買って、淳子ちゃんにプレゼント。
けっこう気に入ってくれたぞ。
~
;
#071
とくに買いたいものもなし。てきとうに見回しただけで、
外へ出た。
~
;
#072
「何か買ってあげようか?」
~
淳子「ありがとう。その気持ちだけいただくわ」
~
あまりデート予算がないこと、わかってるみたいだなあ。
ありがたや……。
~
;
#073
淳子「好きな色?
そうね、月並みだけど赤系が好きなのー♥」
~
ふむふむ。女の子の好みはよくわからないけど、赤が好き
なのは月並みなのかな?
~
;
#074
「淳子ちゃんの好きなファッションって、どんなの?」
~
淳子「そうね、もしあなたが私にプレゼントしてくれるな
ら、この中のどれを選んでくれる?」
~
そこにあったのは……。
;
#075
淳子「わあ、私の好み、よく分かってるわね」
~
こんな高級品、今は買えないけどいつかプレゼントするた
めに覚えておこうかな。
~
;
#076
淳子「そういうのもいいかな? でも私、もっとハデ系が
好みなの」
~
なるほど、そうなのか……。
~
;
#077
「じゃあ、そろそろ出ようか」
~
淳子「ええ、出ましょう」
~
ぼくたちはブティックをあとにした。
~
;
#078
いろいろあるけど、どの店に入ろうか?
~
;
#079
サーフィンやダイビングなど、マリンスポーツの専門店に
入ってみた。もちろん水着もあるぞ。
~
;
#080
なぜか売り物の水中メガネが気になり、買ってしまった。
~
;
#081
淳子ちゃんに買ってあげるなら、やっぱり水着だろう。
どちらも4000円で同じ値段だけど、どっちがいいかな?
~
;
#082
白いワンピースの水着を買った。シンプルなデザインだけ
ど、濡れるとスケやすそうだから泳ぐときが楽しみだな。
~
;
#083
淳子ちゃんに似合いそうなビキニ!
~
早く着たところを見たいものだ!
~
;
#084
「淳子ちゃんはマリンスポーツって好き?」
~
淳子「水泳はけっこう得意なの。でも同じレジャーなら、
山のほうがいいかなー」
~
;
#085
「流行ったのは少し前だけど、スキューバダイビングもい
いな。そのうちグァムとかにでも行きたいね」
~
さりげなく海外旅行にさそったつもりだったけど……。
~
;
#086
「水泳は得意でね、プールの授業が楽しみだったんだ」
~
;
#087
「それにしても今日は暑いね」
~
淳子「うん、そうね。なんだか泳ぎにでも行きたい感じ」
~
ここで水着を買って、プールに行くのもいいな……。
~
;
#088
宝石や装飾品の店に入った。み、見るだけならタダだよな
……。
~
;
#089
いちおう値段など調べてみたりして……。
とほほ、安いほうの品でも、今買ったら所持金がなくなり
そうだ。
~
;
#090
ムリしてプレゼントしようか、なんて考えていたところ、
当の淳子ちゃんから声をかけてきた。
~
淳子「もうたっぷり見てまわったわ。そろそろ出ましょう」
~
「そ、そうだね」
~
ぼくたちは店を出た。もしかして淳子ちゃん、ぼくに気を
使ってくれたのかな?
~
;
#091
「ぐふふふふ、淳子ちゃん。このダイヤ買うたるから、え
えとこ行こ、な?」
~
淳子「……」
~
ああ、いかん。ダイヤで釣るからって、ついこんな下品な
言い方になってしまった。
~
とりあえず淳子ちゃんには冗談ということにしたけど、あ
んまりだったかな……。
~
恥ずかしくなって、ぼくたちは店を出た。
~
;
#092
「どんなのがほしいの?」
~
淳子「あれなんかいいな……」
~
;
#093
「淳子ちゃん、誕生日はいつだっけ?」
~
淳子「10月25日よ」
~
「じゃあ誕生石はオパールだね」
~
たしかそうだったよな……。
~
淳子「そういうのにくわしい人って、なんだかステキよね」
~
うむ、言ってみるもんだな。
~
;
#094
「女の子はいいけど、男でアクセサリーつけるのってイヤ
だね」
~
淳子「そう? 私はその人に似合ってればいいと思うけど」
~
;
#095
「ぼくもアクセサリーにこってみようかな。男でアクセサ
リーって変かな?」
~
淳子「ううん。似合ってればいいと思うよ」
~
;
#096
「これかな?」
~
淳子「ううん。あのピアスなんだけど……」
~
ま、買うわけじゃないからなんでもいいけど、ハズレって
なんだかくやしい。
~
;
#097
「このピアスかな?」
~
淳子「そう! このシルバーとゴールドのコンビになって
るやつが気にいっちゃった」
~
こういうのがいいのか……。チェックしとこうかな。
~
;
#098
ちょっと大きい書店に入ってみた。さて、どうするかな。
~
;
#099
書店のどこに行くかを見れば、その人の趣味がわかりやす
いよね。
淳子ちゃんは……スポーツ関係の本を見ているようだ。
~
;
#100
「何か買ってあげようか?」
~
淳子「えっ、いいの?」
~
さて、何を買ってあげたら淳子ちゃんは喜びそうかな?
~
;
#101
本屋といえば……万引だな(おいおい!)。
もし捕まったらデートどころじゃない。やめとこう。
~
;
#102
豪華な装丁の文学全集を買ってあげようとしたけど……。
~
;
#103
淳子「えっ、買ってくれるの? 今日が発売日だから気に
なってたんだけど、デートの最中でプロレス誌を買うのも
おかしいから、遠慮してたの。うれしいわ」
~
ちょっとハズシたかな、と思ったけど、淳子ちゃんがプロ
レス好きでよかったぜ。
~
;
#104
淳子「こんな本もらっても……返すわ」
~
ヌード写真集をプレゼントしたけど、あっさりつき返され
てしまった。しかたない。ぼくがあとで使おう……。
~
;
#105
「淳子ちゃん、本は読むほう?」
~
淳子「うん。どちらかというと、ってくらいだけどね」
~
;
#106
「本ばかりで退屈じゃない? 出ようか?」
~
気をきかせたつもりだったけど……。
~
淳子「まだ入ったばかりじゃない。もう少し見てまわりた
いの」
~
淳子ちゃんって、けっこう本好きなのかな?
~
;
#107
「このまえ読んで感動した小説があってね……」
~
退屈かな、と思ったけど、淳子ちゃんはちゃんと聞いてく
れてるぞ。ふう、安心。
~
;
#108
最近読んだ本といえば、ゴシップ系の週刊誌くらい。本の
話題を出したら、つい下世話なテーマになってしまった。
~
;
#109
1000円につきコイン10枚と交換できるぞ。コインをふやし
ても換金できないけど、枚数に応じていろんなアイテムと
交換できるそうだ。
~
;
#110
2000円をコインに交換。ドリンク付きでコインは10枚。
ゲームはポーカーだ。よーし。がんばるぞ。
~
;
#111
水中でもよく見える、普通の水中メガネだ。なぜこんなも
のが景品に?
~
;
#112
異性の好感度をアップさせる薬だ。
~
;
#113
セックスのときに役立つ、技が書いてあるぞ。そこまでこ
ぎつけることができるといいな。
~
;
#114
ラブホテルに無料で泊まれる券だ。
~
;
#115
何か、魔力を持った水中メガネらしいぞ。
~
;
#116
「キューピットの矢、誰でもイチコロでおちるとか。」
~
;
#117
カジノはこれくらいでいいな。そろそろ出よう。
でも、アイテムに交換できないコインは持っていてもしょ
うがないな。
「余ったコインは、淳子ちゃんにあげるよ。」
~
淳子「わ〜い。 うれしー♥」
~
;
#118
「ここでコインをかせぐと他では手に入らない物がもらえ
るんだって。」
~
淳子「そうなの。がんばってね。」
~
;
#119
「淳子ちゃんも一緒にやってみる?」
~
淳子「うーん、私は見てるだけ。
一生懸命応援するからね♥」
~
;
#120
「淳子ちゃんは、ふだんギャンブルやらないの?」
~
淳子「少しはね。あなたは何かやる?」
~
;
#121
淳子「私も競馬が一番。こんど一緒に行きましょー♥」
~
;
#122
淳子「そうなの。私はどちらかというと、競馬が合ってる
かな」
~
;
#123
とりあえずフロントへ。
さて、時間はどのくらいにしよう?
~
;
#124
2人で何曲か唄ったけど、1時間はちょっと短かった。
淳子ちゃんも明らかに物足りなさそうだ。
~
;
#125
ぼくも淳子ちゃんも何曲か唄い、少しずつ熱が入ってきた
ぞ。
~
淳子「さ、次は何にする?」
~
;
#126
こういうの淳子ちゃんは嫌いかな? と思いながら唄って
みたけど、淳子ちゃんはごく普通にノッている。
あー、楽しかった!
~
;
#127
ポップスで好きな曲を選んだら、淳子ちゃんも知ってて一
緒に唄った。
~
いやー、盛り上がったなあ。
~
;
#128
うーん、2人で4時間は、さすがに長かったかな。はじめ
のうちは良かったけど、後半はちょっとしんどかった。
~
反省……。
~
;
#129
「淳子ちゃんはカラオケ好き?」
~
淳子「誘われて行くくらいだけど、けっこう好きよ」
~
;
#130
淳子「ジャンルで好き嫌い? あんまりないわね。唄われ
てイヤな歌って特にないの」
~
;
#131
「最近の通信カラオケって、マニアックな曲もあるから楽
しいよ」
~
淳子「へえ、面白そうね。あなたがどんなの唄うか、期待
しちゃう」
~
;
#132
ぼくたちは、ほかに人のいないホテルのプールに足を運ん
だ。入場料は二人で4000円。
~
;
#133
大勢の客でごった返す公営のプールをさけ、ぼくたちはホ
テルのプールに向かった。
~
でもよく考えたら……。
~
淳子「でも水着がないわ。残念ね」
~
「うん。どこかで買ってこよう」
~
とにかくプールは一時おあずけだな。
~
;
#134
せっかくのプールなのに、もう帰るの?
~
;
#135
やっぱりプールの前には準備運動だ!
~
いっちに、さんし……。
~
なんだかむなしい。
~
;
#136
さてと、淳子ちゃんが水着で出てくるのを待つかな。
~
ワクワク。
~
;
#137
何か話そうと思ったけど、淳子ちゃんは着替え中でここに
はいないんだった。
~
;
#138
ぼくはカジノで手にいれた「魔法の水中メガネ」をかけて
みた。
~
すると……おおおおっ!
~
;
#139
ここで水中メガネの魔力が切れたようだ。うーむ、まさか
水着が完全にスケるとは!
~
;
#140
淳子ちゃんは楽しそうにしているけど、白い水着が濡れる
とスケることに、どうやら気づいていないみたいだ。
~
うーむ、見てるとだんだんムラムラしてきたぞ。
~
;
#141
気がつくと、あたりには人がいなかった。
~
ぼくと淳子ちゃんの、ふたりっきりだ……。
~
;
#142
チャンスだけど、やるのか?
~
;
#143
本当に?
~
;
#144
セーブしておいたほうがいいぞ。
;
#145
「はっ、ぼくはなんてことを……」
~
淳子ちゃんのパンチを受けて正気に戻り、ぼくは必死にあ
やまった。
~
しかし今度ばかりはシャレですまされず、淳子ちゃんはそ
そくさと着替えてプールを出て、さっさと帰ってしまった。
~
「絶交よ!」という言葉を残して……
~
;
#146
ぼくたちは、池の鯉にエサをやることにした。エサは
100円だ。
~
;
#148
「はい、買ってきたよ」
~
淳子「ありがと」
~
;
#149
「公園の散歩は、なにより金がかからなくていいなあ」
~
軽い気持ちで言ったんだけど……。
~
;
#150
「静かで、いいムードだね」
~
公園などを歩くときは、こういうムード面でせめるのが基
本かな。
~
;
#151
淳子「そう? けっこう人がたくさんいるみたいだけ
ど。」
~
うーん、やっぱりセリフにこるだけじゃダメか!?
~
;
#152
時間帯はすっかり夕方。人も少なく、夕陽が公園の景色を
染めている。
~
淳子「ほんと……。いつもとはちがう世界にいるみたい」
~
その表情はウットリしているぞ。
~
;
#153
淳子「少し歩いたから、ちょっとのどがかわいたわね」
~
「何か買ってこようか?」
~
淳子「あ、あそこに水飲み場があるわ。あそこで水を飲む
からいいわよ」
~
;
#154
さて、どこに入ろうか?
~
;
#155
イタリアンレストランで、ランチのセットメニューを食べ
た。二人分で2400円。
~
ふんぱつしたけど、ランチメニューならイタメシ屋もファ
ミリーレストランもそんなに差はなかったかもね。
~
;
#156
結局昼食は、ファーストフードですませた。
~
料金は二人分で1200円。淳子ちゃんとのデートにして
は、ちょっといいかげんすぎたかな?
~
;
#157
ファミリーレストランは少しこんでいて、待たされてしまっ
た。店員も忙しそうで、あまり楽しい食事にはならなかっ
た。残念……。料金は二人分で1600円。
~
;
#158
ぼくたちは食事をすませ、外に出た。
~
;
#159
休日だし、あたりにはいつもより子供づれが多いようだ。
~
淳子「小さい子って、かわいいわよね」
~
ぼくには、うっとうしいだけに思えるけど……まあいいか。
~
;
#160
「ちょっと眠くなってきたなあ……」
~
つい、そのあたりに腰をおろして休むぼく。いっそ寝てし
まおうか?
~
淳子「ほらほら、食べてすぐ寝ると牛になっちゃうわよ」
しかたない。デートの続きをしようか。
~
;
#161
まだちょっと食べ足りないような……。
~
とりあえずぼくはハンバーガーを、淳子ちゃんにはシェイ
クをテイクアウトして、やっと満足のいく昼食になった。
500円だった。
~
;
#162
目玉焼きにかける調味料といえば……?
~
;
#163
「ところでさっき食べながら気になってたんだけど、目玉
焼きにかけるものっていえば、やっぱりソースだよね?」
~
しかし淳子ちゃんの反応は……
~
;
#164
「ところで、淳子ちゃんの好きな食べ物はなに?」
~
淳子「えーっとね、焼き肉かな? さすがに昼間からは
チョットって気はするけどね……」
~
「へー、焼き肉ねえ。ぼくもけっこう好きだなー」
~
淳子「じゃあ、ここで問題です。『ロース』ってどこの肉
のことだかわかる?」
~
え、『ロース』って、どこの肉だったかな……。
~
;
#165
「腹ごなしに、何か運動したいね」
~
言ってみたのはいいけど、今日はちょっと暑いからあまり
汗をかきたくないなあ。
~
淳子「そうねえ、腹ごなしなら散歩くらいで充分じゃな
い?あとプールもいいわね」
~
ま、そんなもんかな……。
~
;
#166
「腹ごなしに……セックスでもしようか」
~
勢いにまかせて言うだけ言ってみた。ダメでもともと、
ってやつか?
~
淳子「えっ? ごめんなさい、よく聞こえなかったわ。
なんて言ったの?」
~
「……いや、なんでもない」
~
さすがにもう一度言う気は起こらなかった。
~
;
#167
淳子「お食事? まだお昼前だし、もう少しあとにしま
しょうよ」
~
うん、もっともな意見だね。ぼくたちはとりあえず、食事
を後回しにすることにした。
~
;
#168
さりげなく、ラブホテルの立ち並ぶ一帯に来てはみたけど
……。
~
;
#169
やっぱりダメか……。もっと淳子ちゃんの気持ちを引き寄
せるしかないな。
~
;
#170
こ、これは! いわゆるOKというやつだ!
~
よーし、一気にホテルに突入だーーー!
~
;
#171
ぼくには、カジノで獲得した『ホテルクーポン券』があっ
た。クーポン券が使用可能なホテルを見つけ、中に入った
ぞ!
~
さあ、いよいよセックスだーーー!!
~
;
#172
いざホテルに突入。さて、ホテルでは、『休憩』『宿泊』
どちらを選ぶ?
~
;
#173
し、しまったお金がたらないぞ! ど、どうすればいいん
だーー!
~
;
#174
ここにきて、肝心のホテル代がないとは! 男子一生の不
覚!けど、所持金が増えるわけないからもうお手上げか?
いや、カジノに行って一発逆転を狙うという手もあるぞ!
~
いや、それとも……。
~
;
#175
いよいよ淳子ちゃんと愛の園へ。今度は彼女の身体をメロ
メロにさせる番だ!
~
;
#176
せっかく喫茶店でお茶してるんだから、もっと話をしてい
きたいな。
~
;
#177
淳子ちゃんが頼んだのはオレンジジュース。
ぼくは何にしよう?
~
;
#178
「………………」
~
;
#179
おっと、淳子ちゃんに見とれいて、話すのを忘れてた。
いかんいかん。
~
;
#180
淳子「お話もいいけど、とりあえず注文をすませてからに
しようよ」
~
;
#181
「淳子ちゃんは血液型の相性って信じるほう?」
~
;
#182
淳子ちゃんの血液型はどれかな?
~
;
#183
「血液型の話題が出たら、他の占いとかも気になるね」
~
;
#184
さて、ぼくは何座だったっけ?
~
;
#185
淳子ちゃんとの相性はそうなのか……。
聞いているだけっていうのも芸がないから、何かリアク
ションを返そうかな。
~
どんな感想がいいだろう?
~
;
#186
淳子「うふふ。本気で受け止めちゃって。けっこう可愛い
ところあるんだー♥」
~
可愛い、か。ホメ言葉と思っていいのかな?
~
;
#187
淳子「あまり気にしないのね。なんだか拍子抜け。
もしかして、私との相性なんてどうでもいいの?」
~
クールに対応したのが、かえって失敗だったかな?
~
;
#188
「淳子ちゃん、普段は何してるの? アウトドア派にも、
カウチ派にも思えるけど」
~
;
#189
「淳子ちゃんは、ぼくについて聞きたいことない?」
~
淳子「そうねえ……」
~
;
#190
「性教育なら任せて! ってやつだったね」
~
なんて言おうと思ったけど、ここであんまり下品な回答は
やめたほうがいいな。マジメに答えよう。
~
;
#191
うーん、夏休みとかはどうだったかな?
~
;
#192
「スポーツ観戦に行くとしたら、何がいいかな?」
~
淳子「そうね、観るほうのスポーツなら……」
~
ちょっと考えてる淳子ちゃん。誘うとするなら……。
~
;
#193
「プロレスなんてどう?」
~
;
#194
「サッカーはどう?」
~
淳子「うーん、野球のほうが好みかな。でもサッカーも
時々テレビで見るわよ」
~
;
#195
「野球観戦なんて、ありきたりだけどどう?」
~
淳子「そうね。サッカーと野球なら野球の方がいいかなー」
~
;
#196
(……!)
~
突然ぼくの目前に、淳子ちゃんの悩ましい姿が浮かんでき
た。まさか彼女が喫茶店で脱ぎ出すわけないし、ぼくの妄
想が強くなったのだろうか?
~
;
#197
(……!!)
~
またも妄想がぼくの前にちらつきだした。本当に淳子ちゃ
んの、こんな姿をおがめたら幸せなんだけど。
~
;
#198
淳子ちゃんが注文したのはアイスコーヒー。
~
ぼくは無難にブレンドコーヒーを注文した。
~
;
#199
「あまり待たずに座れたけど、人出が多いね。ここは都心
だし、休日だから仕方ないか」
~
;
#200
「行きたい国」と言われてとっさにこの3つが思いついた
けど、どれにしよう?
~
;
#201
「淳子ちゃんは、自分ではどんな性格だと思ってるの?」
~
;
#202
ぼくの性格はどうかなあ……?
~
;
#203
たしか淳子ちゃんは、今日は遅くまでつきあってくれるは
ず。夜のデートにむけて、希望を聞いておこうかな?
~
;
#204
どこがいいかな?
~
;
#205
コーヒーの飲み方かあ……。どれだったかな?
~
;
#206
ペットにしてみたいのは……。
~
;
#207
(こんな風に、淳子ちゃんみたいな美少女をペットにして
みたいな。昔、そんな歌がなかったっけ?)
~
;
#208
(こういうのもいいかも……。「バニーちゃん」って呼ん
だりして)
~
ぼくは、質問そっちのけでつい妄想をふくらませ続けた。
~
;
#209
「ご、ごめんなさい!」
~
淳子ちゃんに妄想の内容までは分からないはずだけど、
きっとぼくの顔がニヤついてたんだろうなあ。
~
;
#210
「ところでその服、よく似合ってるね。青って好きな色な
の?」
~
;
#211
淳子「うん、わりとね。でも一番好きなのは……。
うふふ。当ててみて」
~
;
#212
淳子「当たり!」
~
;
#213
淳子「そうでもないよ。私は赤系が好きなの」
~
;
#214
なんとなく夜の公園に来てみた。
さて、どうしたもんかな……。
~
;
#215
あたりを見まわすと、ベンチや物陰で濃厚なラブシーンを
はじめているカップルがちらほら……。こっちまでちょっ
とドキドキしてきたぞ。
~
;
#216
何か買ってこようと思ったけど、夜中の公園じゃ外に出な
いと店なんてないな。やめとこ。
~
;
#217
(いっそそのへんの物陰に入って……)
~
ぼくは少しずつ、さりげなく、淳子ちゃんを押し倒しやす
そうな所へ誘導していった。
~
(よし、ここで一気に……うっ)
~
;
#218
淳子ちゃんの唇はしだいにぼくを受け入れだした。
~
さて、ここからどうしよう?
~
;
#219
「ご、ごめんね」
~
ついあやまってしまったが、かえっていけなかったみた
い。
~
;
#220
ぼくは口を淳子ちゃんの耳元にうつし、あらためてささや
いた。
~
「今日は遅くなってもいいんだったよね?」
~
単なる確認なんだけど、うなづく表情がちょっと色っぽい。
これは脈アリかも!?
~
;
#221
これ以上は何もせず、淳子ちゃんからはなれてまた散歩の
再開だ。
~
ちょっと味気なさすぎかも……?
~
;
#222
「い、いい天気だね……」
~
話題がなくなったせいか、つい言ってしまった。夜中にい
い天気もなにもないよなあ。
案の定、淳子ちゃんはシラケてしまったみたいだ。
~
;
#223
「そういえばこの公園って、ノゾキのメッカなんだって」
~
;
#224
やっぱりムードで攻めよう。
「静かだね……」
そう言った直後、横のほうから「あぅ〜ん」という色っぽ
い声が!
~
別のカップルだな? まったく、恥じらいってもんがない
のかよ。ぼくの計画が台無しじゃないか!
~
;
#225
「ねえ、お腹すかない?」
~
すると淳子ちゃんは急にぼくの顔をのぞきこんだ。
~
;
#226
夜の公園、というムードにまかせたぼくだけど、淳子ちゃ
んのガードはまだ固かった。
~
淳子「ん、だめ。そんな気になれないの」
~
あんまり強引にしてもナンだし、ここは引くしかないな。
~
;
#227
ぼくはここまでのデートの感想を聞いてみた。少しはおせ
じも言ってくれるだろうけど……。
~
;
#228
ぼくはここまでのデートの感想を聞いてみた。
~
;
#229
淳子「食事ならさっき済ませたじゃないの!? どうしたの?
大丈夫?」
~
あ、そうか。すっかり忘れてた。
~
(しゃがれ声で)「あー、淳子さんや、ゴハンはまだかの
う……」
~
とりあえずぼくは、お笑いでごまかすことにした。
はあ……。
~
;
#230
淳子「そうね。どこかへ行きましょうか」
~
公園をさっさと出て、食事に行ったほうがよさそうだ。
~
;
#231
淳子「その言葉をずっと待ってたのよ。
もうお腹ペコペコ!」
~
そうだ、夕食のことをすっかり忘れてた。
公園をさっさと出て、食事に行ったほうがよさそうだな。
~
;
#232
さて、ディナーはどこにしよう?
~
;
#233
一般に、デートで焼き肉屋ってのは最後までいったカップ
ルだそうだ。
~
だからいきなり淳子ちゃんと行っていいのかな、とも思っ
たけど……。
~
なんだか淳子ちゃんは大喜び。もともと焼き肉が好物なん
だって。お代は4000円だった。
~
;
#234
淳子「えー、ウナギ? 私、アレは苦手なの……」
~
うーむ、残念。ウナギ屋でしっぽり、という和風情緒にも
期待したんだけどなあ。
~
;
#235
とりあえず定番・イタメシ屋ディナー。
~
淳子ちゃんもご満足のようだ。
料金は6000円。
~
;
#236
食事を終えて、ぼくたちはまた夜の街に出た。
さて、どうしようか?
~
;
#237
淳子ちゃんはこのディナーに満足だった様子。
~
;
#238
「満腹でも、これくらいならいいよね。入るところが別だ
って言うし」
~
ぼくたちはさらに、軽く寿司をつまむことにした。回転寿
司だけど。
~
ディナーはやや濃厚な味だったから、寿司のさっぱり感が
淳子ちゃんにもウケたみたいだ。
お代は1500円。
~
;
#239
「どう? ご満足いただけましたか?」
~
淳子「ええ。でも、あなたには少し足りなかったんじゃな
い?」
~
たしかに腹7分目くらいだった。もう少し何か食べてもい
いかな?
~
;
#240
「食事もしたし、じゃあ帰ろうか?」
~
つい、きれいに別れる選択をとってしまった!
~
淳子「でも、もうちょっとあなたと一緒にいたいな。
だめ?」
~
あー、危ない危ない。このまま帰しちゃうところだった。
~
;
#241
「食事もしたし、食休みだね」
~
淳子「休むって、どこで?」
~
あ、そうか。“ご休憩”で、とも言いにくいしなあ。
~
;
#242
「食事もしたし、今度は飲もうか」
~
バーもひとつ、いいところを知ってるんだよね。
~
;
#243
「食事もしたし、じゃとっととホテル行こうか」
~
有無を言わさず、勢いだけで連れ込もうと考えたんだけど
……。
~
;
#244
ぼくたちはバーに入った。
~
;
#245
言葉通り、淳子ちゃんはお酒にあまり興味ないようだ。
でもこの店のムードは気に入ったみたい。
~
;
#246
淳子ちゃんはあまり飲まないので、ぼくだけ追加。
……ちょっと酔いが回って、
さますのに時間がかかってしまった。
~
;
#247
ぼくは酔った勢いで淳子ちゃんをバーの床に押し倒す!
しかし……
~
「お客様、ここでそのようなことは……」
~
マスターに厳重注意されてしまった。ごめんなさい。
~
;
#248
淳子ちゃんのバストはどのくらいだろう?
~
;
#249
淳子ちゃんの性感帯!? これは参考になるぞ。
~
ぜひ見つけだしたいな。
~
;
#250
子供かあ。
~
どっちでいいけど、淳子ちゃんの希望はあるのかな?
~
;
#251
淳子ちゃんの好きな体位!?
~
こ、これまた覚えておきたい問題だ!
~
;
#252
「将来、どこか住みたいところはある?」
~
淳子「そうねえ……」
~
;
#253
「都内のマンションかな?」
~
淳子「うん。やっぱり都内が便利でいいよね♥」
~
;
#254
「一戸建てなら少し地方でもいい?」
~
淳子「それなら都内のほうがいいわ」
~
;
#255
淳子「なら、同じ都内でも、山の手のほうに住みたいって
思う? それとも下町?」
~
さて、どう答えるかな……。
~
;
#256
淳子「そうなの山の手がいいの……。でも山の手って基本
は高級住宅街でしょ? なんだか気取ってそうで、きゅう
くつそう」
~
;
#257
淳子「そう、下町がいいんだ。私もなのよ。育ったわけじ
ゃないけど、東京の下町って生活感があってちょっとあこ
がれてるの」
~
;
#258
「でも生活に欠かせないのは、やっぱり車だよね」
~
淳子「そうね。あなた好みの車ってある?」
~
「どうかな……」
~
淳子「じゃあ、この2つがあったらどっちにする?」
~
;
#259
淳子「わー。私とおんなじ♥ 私たちって気があうわね」
~
;
#260
淳子「国産車で新品かあ。それでも悪くないんだけど……」
~
;
#262
落ちついたところで、聞いてみようかな。
~
「ぼくとのデート、どうだった?」
~
;
#263
淳子「まあまあかな。本当はね、デートで行きたいな、
って思ってた所があるの」
~
;
#264
淳子「とても楽しかったわ。でも本当はね、デートでつれ
てってほしい所があったの」
~
;
#265
「え、どこへ行きたかったの?」
~
淳子「さあ、どこだと思う?」
~
;
#266
淳子「あのねえ……」
~
ホテル? と答えたら、淳子ちゃんは深ぶかとタメ息をつ
いた。やっぱりハズレだったか……。
~
;
#267
「超高級レストランかなんか?」
~
;
#268
淳子「そう! 初めてのデートなら、遊園地に連れてって
ほしいな、なんて思ってたの。子供っぽいから、言い出せ
なかったけど……」
~
うっ、なんだか可愛いぞ淳子ちゃん!
~
;
#269
やっぱりまだ、淳子ちゃんの気持ちをつかみきっていない
ようだ。
~
しかしもう、デートの残り時間はわずか。間に合うか!?
~
;
#270
しまった、肝心のホテル代がない!
~
こ、ここまできていながら……。
~
もはや挽回手段はない。今度プレイするときは、ホテル代
を温存しておくか、どっかでホテルのタダ券を手に入れよ
う。
~
すまないががんばってくれ!!
GAME OVER
~
;
#271
もう淳子ちゃんが時間いっぱいなのに、
今さらどこかに行っても仕方ないな。
~
;
#272
淳子ちゃんの表情は……ちょっとなごり惜しそうだ。
次のデートの約束も取れそうな雰囲気に見えるが?
~
;
#273
「淳子ちゃん!」ぎゅっ
~
あまりのさびしさに、つい抱きしめてしまった。
ずっとこうしていたいんだけど、
やっぱりそうもいかないね。
~
;
#274
「うっ」くらくら、バタン。
~
淳子「ど、どうしたの?」
~
仮病で淳子ちゃんに残ってもらう、最後の作戦に出てみた。
~
淳子「……演技?」
~
アッサリばれてしまったようだ。まあ、淳子ちゃんも怒っ
てないようだからいいか。
~
;
#275
押し倒す! 押し倒そう!
~
とは思ったけど「帰ってほしくないから腕づくで」なんて、
あまりにも最低だよなあ。
~
これだけはやめとこう。
~
;
#276
「あの、またそのうちデートしてくれる?」
~
はたして淳子ちゃんの答はいかに?
~
;
#277
「そうだね、さよなら」
~
物わかりよい男を演じて、あっさり別れようとするぼく。
淳子ちゃんは帰ってしまうぞ。それでいいのか?
~
;
#278
「ああ、なごりおしいなあ」
~
淳子「私もちょっと残念。ごめんなさいね」
~
;
#279
淳子「いいわよ。じゃあ次の休日でいい?」
~
「もちろん!」
~
やったー!
もう一度淳子ちゃんとデートの約束ができたぞ!
~
;
#280
そして、次のデートの日をぼくは待ち続けた。
~
あまりの待ち遠しさに……。
~
;
#281
淳子ちゃんのこんな姿まで思い描いてしまったことも。
今度のデートでは、いっそこの妄想を実現してみせるぜ!
~
;
#282
次のデートの約束もしておかなくて、本当にいいのか?
~
;
#283
淳子「じゃあ、そのうちまた連絡するわね」
~
けっきょく、次のデートの約束をしないまま淳子ちゃんは
帰っていった。
~
その日から一ヶ月。淳子ちゃんからの連絡は
来ていない……。
~
;
#284
淳子「えっ、私のうちに? ごめんなさいっ!
それだけはカンベンして、ね?」
~
ここまでいやがられると、さすがについてはいけないな。
~
;
#285
けっきょく淳子ちゃんは帰っていった。
~
「あーあ、どうしてもうひと押しできなかったんだろう。
ひょっとしたら最後の最後で、淳子ちゃんもOKしてくれ
たかも知れなかったのに……」
~
とにかくみんな、あとの祭り。
またやり直すしかないのかな?
~
;
#286
淳子ちゃんの表情は、複雑に見えた。
~
ぼくの最後の誘いを待っているようにも見えるし、
ただのボーイフレンドとの別れを惜しんでいるだけにも見
える。
~
ダメでもともと、やるだけやってみるか!?
~
;
#287
やったぞ、ラブホテルに入ることを淳子ちゃんがOKして
くれた!
~
よーし、ホテルに入るぞーー。
~
さて、泊まりと休憩、どっちにしよう。
~
財布と相談して決めないとね。
~
;
#288
休憩を選択した。¥7000を払って、さっそく中へ。
~
さあ、いよいよセックスだぞーー!!
~
;
#289
か、金が足りーーん!
~
絶対絶命かと思ったその時、
~
ぼくは『ラブホテル・クーポン券』を持っていることを
思いだした。
~
これさえあれば百人力!
~
さっそく券を使って、ホテルへゴー。
もちろんお泊まりだよ。
~
;
#290
泊まりを選択した。10000円を払って、さっそく
中へ。
~
さあ、いよいよセックスだぞーー!!
~
;
#291
「か、金が足りーーん!」
~
無念……。ここまでこぎつけて、ホテル代が足りないなん
て、なんて情けない。
~
ガックリ肩を落として、落ち込むぼく。ところが……。
~
淳子「お金だったら心配しないで……」
~
「え?」
~
淳子「今日のデートで、私、あなたのこと、今までよりも
もっともっと好きになっちゃった。だから、私、あなたの
ことがもっとよく知りたいの。さ、行きましょ」
~
淳子ちゃんはそう言うと、財布から10000円出して、
フロントで払ってくれた。
~
大ラッキーー♥
;
#292
もう最後の上映時間は過ぎています。
~
;
#293
もう閉館しているようです。
~
;
#294
プールはもう閉まっているようです。
~
;
#295
どうせなら、バーに誘いませんか?
~
;
#296
淳子「みんな見てるじゃない。ふざけないで!」
~
あああ。失敗だったな……。
~
;
#297
淳子「ほんとは私、すごくおなかがへってたんだー。
早くごはん食べたいなーって、ずっと思ってたんだから」
~
しまった、こんなことなら、もっと早く食事に行くべき
だった。
~
失敗、失敗……。
~
;
#298
淳子「えーっ! ショウユに決まってるじゃない!
信じられなーい。センス疑っちゃうーー」
~
そ、そこまで言わんでもヨカじゃないですか、
淳子ちゃん!
~
;
#299
「今の食事でなんとなく思いだしたけど、目玉焼きにかけ
るものって、普通はショウユだよね?」
~
淳子「そりゃそうよ。たまにソースかける人がいるけど、
絶対ショウユよね!」
~
;
#300
けど、こういう話題って、けっこうマジになるもんだよな
あ。ここから話を広げるとしたら?
~
;
#301
「けっこ玉子を使った料理って、好物なんだ。料理は玉子
に始まって玉子に終るってぐらい奥が深いしね。
でも、ほんとに好きなのは一番簡単な“ゆで玉子”だった
りして……」
~
淳子「へー、そうなんだ♥ ゆで玉子の好みは、半熟?
それとも固ゆで?」
~
;
#302
淳子「固ゆでが好みなんだ? ハードボイルドってカンジ
ー♥」
~
さて、ここで……。
~
;
#303
「ははー。ゆで玉子のことなら、なんでも聞いてよね。と
にかくゆで玉子は、ゆでてすぐに水で洗わないと、カラを
むく時にうまくうす皮がむけなくなるんだよね」
~
淳子「わー、ものしりーー♥」
~
けっこううけたみたいね。
~
;
#304
「まあ、ぼくは根がハードボイルドだからね。だから、夏
でもトレンチコートと帽子が必需品さ」
~
淳子「え? それってどういう意味?」
うわー、ものすごい不発!!
~
;
#305
淳子「へー、半熟が好みなんだー。わたしと一緒ねーー♥」
~
淳子ちゃんが、半熟? いいえ十分熟れてます。あ、意味
が違うか……。
~
;
#306
「淳子ちゃんはどんな料理が得意なのかなー?」
なんて、質問をむけてみたところ……。
~
;
#307
淳子「わたし、料理ってほとんどしないのー」
あ、なんだかしらけた雰囲気……。まずい質問をしちゃっ
たみたい。とほほ……。
~
;
#308
淳子「ざんねん。はずれでーす。正解は背中の肉でしたー」
とほほ……。淳子ちゃんの前でいいところを見せられなか
った……。
~
;
#309
淳子「あたりー。けっこうくわしいのね。今度、ぜひ連れ
ていってね」
~
うーむ。一説によれば、焼肉屋にいる男女の75%ができて
いるといるが……。これは誘っているのか……!?
~
;
#310
「そうだね、おいしい店を知っているから、今度いっしょ
に行こうよ」
~
淳子「わーい、ありがとう♥」
~
淳子ちゃんの真意はともかく、焼肉屋さんに行く約束だけ
はとりつけた。
~
;
#311
「まあ、焼肉屋にいくのはエエが、焼肉でついた精の方は
淳子ちゃんがちゃんと責任をもってくるのかな?」
~
これが、焼肉おやじギャグだ!
~
;
#312
淳子「やーん。モロおやじー。しんじらんなーい!」
~
やっぱりものすごくひんしゅくをかった。無理もない……。
~
;
#313
「淳子ちゃん、プロレス好きなの?」
~
淳子「うん。あなたはどう? プロレスって興味ある?」
~
;
#314
「あまり見る気がしないんだ。そんなにいいイメージがな
いしね」
なんて、答えたところ……。
~
;
#315
淳子「あんまり見ないで嫌うなんてひどーい。そういう人
ってけっこう多いのよね」
~
淳子ちゃんは、目に見えて不機嫌になった。ちょっとまず
かったかな……。
~
;
#316
「そんなに詳しくないけど、TVでやってたら見たりする
かな。あと、レスラーがバラエテイ番組とかに出てくるの
はけっこう面白いね」
~
淳子「そう。プロレスそのものが好きってわけじゃないの
ね。でもプロレスが嫌いじゃなくてよかった」
~
;
#317
「昔はよく見てたんだけどなー。でも最近はゴールデンタ
イムとかでやってないから、あんまり見ないね」
~
淳子「そうそう。近ごろは深夜放送だもんねー。TVじゃ
見れない団体もあるから、もうタイヘーン」
大変て、どういうことなんだろ……。
~
;
#318
「なあんだ。淳子ちゃんもプロレスファン好きなら、もっ
と早く言ってほしかったなあ」
~
;
#319
淳子「え、あなたもプロレスファンなんだ。うっれしい♥」
プロレスファンって、同行の士に会うとなぜかすごくうれ
しがるんだよね。
~
;
#320
淳子「最近のプロレスって、いろんなスタイルに別れてい
て、団体も多いでしょ。あなたはどんなスタイルに興味あ
る?」
~
;
#321
淳子「いわゆるU系が好みなのね。たしかにあの空気がピ
ーンと張りつめている緊張感がたまんないわね。それにパ
ンクラスのフ×キさんとかリングスのマ×ダさんとか、
カッコいい人が多いのよねーー♥」
~
;
#322
淳子「全日本と新日本のことかな? TVで気軽に見られ
る団体だけど、会場での生観戦もいけるわよ。私は、ハー
ドな新日本も多彩な全日本もどっちも味わいがあって好き
なの」
~
;
#323
淳子「やっぱり目を引くのはデスマッチよね。最初はエー
ってかんじだったんだけど、けっこうクセになるの。私、
やっぱりハデ好きなのかしら」
~
;
#324
淳子「あら、インディーに興味があるなんて、しぶいわね。
本当は詳しいんじゃない? 小さな団体のあの独特なムー
ドは、やっぱり応援したくなっちゃうわよね」
~
;
#325
淳子「じゃあ、私がどんな選手が好きかわかる? 体格と
かのタイプでいいわよ」
~
;
#326
淳子「そうなの。ガッチリしたタイプは好みだわ。パワー
ウォ×アーなんか、ちょっとあこがれちゃう」
~
;
#327
淳子「そうねえ……。ガッチリした人が好みなんだけど、
スマートな人もそれなりにいいわね」
~
「細いというと、全日本のシガ・ケン×ロウとか?」
~
淳子「あはは。そんな若手を知ってるなんてホントに詳し
いのね」
~
;
#328
「やっぱり大型でしょ? ジャンボ・ツ×タとかウ×ダ
とか?」
~
淳子「うーん。特に好みってわけじゃないわね。でもあな
た、けっこう通なんじゃない?」
~
;
#329
淳子「そうそう! マスクマンの魅力ってあるわよね!
スペル・デ×フィン様なんてなんとも言えないわ。素顔も
すてきなのよ……たぶん」
~
淳子ちゃんは一人で盛り上がってるけど、みんなはこの話
題についてきてるかな……。
~
淳子「何か言った?」
~
「い、いや、なんでもないよ……」
~
;
#330
淳子「私、プロレスの話になるとけっこう熱くなっちゃう
の。でも、女の子がこんふうにプロレスの話をするのは変
わってるかな?」
~
さて、何と答えよう?
~
;
#331
「淳子ちゃんみたいな可愛い子がプロレスファンていうの
も、なんだかとっても魅力的だよ」
~
;
#332
淳子「よかった。そう言ってくれて。そのうち一緒に見に
いこうね♥」
~
;
#333
「たしかに女の子がプロレスファンだっていったら、世間
の人は変に思うかもね」
~
;
#334
淳子「そうかもねー。でも私はプロレスファンで通すんだ
もーん」
~
「そうだね。人の目なんか関係ないもんね」
~
;
#335
「そりゃ、やっぱり変だよー」
~
;
#336
淳子「そうだ。私、前々から、ア×シ×ドの頭のてっぺん
をなでてみたいと思ってたのよねー♥」
~
「頭のてっぺん?」
~
淳子「そう。ねえ、あなた、わたしのためにア×シ×ドの
カッパヘアにしてくれないかなー」
~
えー、つまりてっぺんを剃れってこと……。
~
;
#337
「そ、それだけはかんべんしてー」
ぼくは必死になってあやまった。
さすがにカッパヘアにはなりたくない。
~
淳子「やだー、冗談よー。本気にするなんて、可愛いとこ
あるのね」
~
淳子ちゃんは、そう言って笑った。
冗談か。あー、よかった……。
;
#338
「よし、きみのためなら、カッパヘアにもなれる」
なんて、半ば冗談のつもりで引き受けたところ……。
~
淳子「わー、うれしい」
なんと、淳子ちゃんはカバンからハサミを取り出すではな
いか……。
「わー、嘘、ごめん、許してーー!!」
~
ほんとにカッパヘアにされてはかなわない。
必死になってあやまった。すると……。
~
淳子「ウソ♥ 冗談よ。やだー、本気にするなんて」
淳子ちゃんは、そう言って笑いとばした。
~
冗談か。あー、よかった……。
~
;
#339
淳子「野球っていえば、最近私ロッテ・マリーンズを応援
してるんだー」
~
ロッテとはまたしぶい。
さて、これに対して、何と答える?
~
;
#340
ところでロッテ・マリーンズのフランチャイズ球場がある
場所はどこでしょう?
~
;
#341
ぼくは調子に乗って、自分がロッテファンだと嘘をついた。
「けっこうぼくも応援に行くんだ。あの船橋のマリンスタ
ジアムへね」
~
;
#342
淳子「マリーンズの球場は幕張にあるのよ。あなた、ホン
トはロッテファンなんかじゃないんでしょ。人にあわせて
いい加減なこと言う人って、私、嫌いよ」
~
トホホ……。化けの皮がはがれて、淳子ちゃんに嫌われて
しまった。
~
;
#343
ぼくは調子に乗って、自分がロッテファンだと嘘をついた。
「けっこうぼくも応援に行くんだ。あの川崎のマリンスタ
ジアムへね」
~
;
#344
「ぼくもパ・リーグではロッテを応援してるんだ。今度一
緒に幕張のマリンスタジアムへ応援に行こう」
~
淳子「わー、うれしい♥」
~
やったぜ、ばっちり点数をかせいだぜ!
~
;
#345
「ぼくもパ・リーグはけっこう注目してるんだ。
特にイイチローの打撃はしびれるね」
~
淳子「へー、けっこうしぶい趣味してるのね。ステキ♥」
~
;
#346
「ロッテ? ははは。野球はやっぱり巨人だよ」
~
淳子「わー、ださーい。私、そんな言い方をする人が一番
きらーい」
~
嫌われてもいい。「野球は巨人!」これだけは譲れないさ!
~
;
#347
こ、これはいわゆるOKというやつかーー!!
よーし、こうなったらホテルへ……。
~
;
#348
おもいきってホテルに誘うと、淳子ちゃんは黙ってうなず
いた。
よーし、ホテル街へ移動だ!
~
;
#349
ホテル街についた。ラッキーなことにお目あてのホテルに
は空室があった。さて……。
~
;
#350
そ、そうか、もうこんな時間になっていたのか。これは一
気に決めないと、淳子ちゃんとはただのお友達で終わって
しまうかもしれないぞ。ど、どうしよう?
~
;
#351
ほんとにそれでいいの?
~
;
#352
悔いはないね?
~
;
#353
おもいきって淳子ちゃんをホテルに誘ったみた。
すると……。
~
淳子ちゃんは、黙ってうなずくではないか。
やった、OKが出たんだ♥ よし、ホテル街へ移動だ!
~
;
#354
けっきょくぼくは淳子ちゃんに拒否されてしまったわけだ。
もはや挽回のチャンスはない。
ぼくは去っていく淳子ちゃんの後ろ姿を寂しく見送った。
とほほほ……。
~
;
#355
淳子「じゃあ、あなたはどんな格好した女の子が好きなの
?」
~
さて、なんと答えよう?
~
;
#356
「うーん、やっぱりボディコンは男の永遠の憧れだね」
~
淳子「ボディコンかー。なかなかすたれないみたいね、そ
の線は。今度、着てきてあげるから、楽しみにしててね♥」
~
;
#357
「最近は、ロリータ系の格好なんかにひかれるな」
~
淳子「ロリロリ系? ちょっとおもしろそうね。今度着て
みようかな?」
~
;
#358
「女子大生が就職活動のために着てるような、いわゆるリ
クルート・スーツ。ぼくはあれにムラムラくるんだ」
~
淳子「そ、それって、ちょっと特殊な趣味なんじゃない?」
~
淳子ちゃんは、ちょっとひいてるようにも見えた。
~
;
#359
淳子「こんな所でなにするの!」
~
怒られてしまった……。まあ当然かな。とほほ……。
~
;
#360
淳子「いきなり何をするのよ!」
~
カンカンの淳子ちゃん。さすがにせっかちすぎたかな?
~
;
#361
結局、普通すぎてシラケさせちゃったみたいだ。
~
;
#362
淳子「そうね。いろいろ行きたいところはるんだけど、今
日はあなたのセンスにおまかせよ♥」
~
;
#363
淳子「わー、ありがとう♥」
~
見えすいたおせじだけど、やっぱり悪い気はしないみたい
だ。
~
;
#364
淳子「うん、そうなの。ごめんねー」
~
しょうがない。夕方までに淳子ちゃんを楽しませてあげよ
う。うまくいけば、また次のデートチャンスができるかも
……。
~
;
#365
ぼくは淳子ちゃんに映画ポスターを買ってあげた。500
円だった。淳子ちゃんはもちろん大喜びだ。
~
;
#366
淳子「ふうん……」
~
このまえ観たコメディ映画の話をしたけど、淳子ちゃんは
あまり興味なさそうだ。まあ、コメディのあらすじを話し
ても面白いわけないか。
~
;
#367
ぼくはアクション映画を観ることにした。
~
;
#368
ぼくはラブロマンスの映画を観ることにした。
~
;
#369
ぼくはポルノ映画を観ることにした。むふふふ。
~
;
#370
指定席券を含めた料金4600円を払おうとした。ところ
がお金が足りない!
~
淳子「いいわ、私が出すから……」
~
足りない分は淳子ちゃんが出してくれたため、なんとか映
画は観ることができた。しかし資金がつきたため、デート
はここまで。
さみしい気分でサヨナラした。
~
;
#371
入場料3600円を払おうとした。ところがお金が足りな
い!
~
淳子「いいわ、私が出すから……」
~
足りない分は淳子ちゃんが出してくれたため、なんとか映
画は観ることができた。しかし資金がつきたため、デート
はここまで。
さみしい気分でサヨナラした。
~
;
#372
二人分の入場券を3600円払って買った。
~
;
#373
ポスターを買おうとしたものの、お金が足りなかった。
~
淳子「いいわ。足りない分は私が出すから……」
~
なんとかポスターは買えたが、もうぼくは文無し状態。
もちろんデートを続けるわけにはいかず、淳子ちゃんとは
その場でサヨナラだ。とほほほ。
~
;
#374
入場券を買ったぼくたちは、映画館の中に入った。そして
映画が始まった……。
~
;
#375
淳子「そうかもね、ふふっ」
なんてことを話しながら、映画館を出た。
~
;
#376
「……そうね。プラネタリウムを見るには、あまり関係な
いけど」
~
ううむ。つまらない話題に、淳子ちゃんのツッコミもなげ
やりだ。
~
;
#377
入場料が二人分で2000円。ぼくはお金を払って、入場
券を購入した。
~
;
#378
入場料2000円を払おうとした。ところがお金が足りな
い!
~
淳子「いいわ、私が出すから……」
~
足りない分は淳子ちゃんが出してくれたため、なんとかプ
ラネタリウムを楽しむことができた。しかし資金がつきた
ため、デートはここまで。
さみしい気分で淳子ちゃんとサヨナラした。とほほ……。
~
;
#379
淳子ちゃんは無言で、そっぽをむいてしまった。
~
;
#380
プラネタリウムのプログラムが進んでいった。落ち着きの
あるナレーションが、星に関する様々な話を教えてくれた。
そうこうするうちにプログラムが終了した。
~
;
#381
淳子「何するのよ!」
~
頭をたたかれ、ぼくは正気に戻った。ああ、ぼくはなんて
ことを……。
~
;
#382
淳子「恥ずかしいから、あんまり変なことしないでね」
~
はい……。
~
;
#383
しかし代金を払おうとしたところ、お金が足りないことが
判明した。
~
淳子「いいわ。足りない分は私が出すから……」
~
淳子ちゃんのおかげでその場はなんとかなったが、もうぼ
くは文無し状態。もちろんデートを続けるわけにはいかず、
淳子ちゃんとはその場でサヨナラだ。とほほほ。
~
;
#384
淳子「うん、そのうちね。でもグァムは前に行ったことが
あるから、別のどころに行きたいなー」
~
そんなもんかな?
~
;
#385
淳子「私も、まあまあ上手だったかな? やっぱり暑い夏
はプールが楽しみだったなーー」
~
;
#386
うう、淳子ちゃんも少しシラケてるよ。
~
;
#387
淳子「そんなの悪いわ。それに、このあと持ち歩くのも大
変だし……」
~
あ、そうか。しかたない。プレゼントはなしだ。
~
;
#388
だが気がつくと、コインを交換するお金すらないぼく……。
こんなぼくにあきれた淳子ちゃんは、さっさと一人で帰っ
てしまった。
ああ……。なんて最低の幕切れなんだ……。
~
;
#389
ところが唄い終わっていざ会計という時、お金が足らない
ことが判明。ガーン。
~
淳子「いいわ。足りない分は私が出すから……」
~
淳子ちゃんのおかげでその場はなんとかなったが、もうぼ
くは文無し状態。もちろんデートを続けるわけにはいかず、
淳子ちゃんとはその場でサヨナラだ。とほほほ。
~
;
#390
淳子「わーい、プールだ、プールだ。水着を買っておいて
よかったわね。さ、入りましょ」
さっそく、淳子ちゃんは更衣室へ入っていった。
~
;
#391
入場料4000円を払おうとした。ところがお金が足りな
い!
~
淳子「いいわ、私が出すから……」
~
足りない分は淳子ちゃんが出してくれたため、なんとかプ
ールに入ることができた。しかし資金がつきたため、
デートはここまで。
さみしい気分でサヨナラした。
~
;
#392
魔法の水中メガネが威力を発揮した。ジャジャーン!!
~
;
#393
淳子「わー、なんだか心がなごむわねえ」
のどかな気分で、鯉のエサを池に投げ込んだ。大きな鯉た
ちが、競ってエサを食べている。
~
;
#394
ぼくが買ってきたアイスクリームを、おいしそうに食べる
淳子ちゃん。
(しかし、淳子ちゃんが丹念にナメてるのって、エッチだ
なあ……)
~
;
#395
淳子「私とのデートはお金かかって困るってこと?」
~
「いや、ご、誤解だよ……」
~
失言だったな。それにしみったれた発言にも気をつけない
と。
~
;
#396
「か、金が足りーーん!」
無念……。ここまでこぎつけて、ホテル代が足りないなん
て、なんて情けない。
ガックリ肩を落として、落ち込むぼく。ところが……。
~
淳子「お金だったら心配しないで……」
~
「え?」
~
淳子「今日のデートで、私、あなたのこと、今までよりも
もっともっと好きになっちゃった。だから、私、あなたの
ことがもっとよく知りたいの。さ、行きましょ」
~
淳子ちゃんはそう言うと、財布から¥5000出して、フ
ロントで払ってくれた。
大ラッキーー♥
~
;
#397
さて、なんと答えよう?
~
;
#398
淳子「あっ、いいわね! 実は大好きなの」
~
;
#399
「えー、やっぱりあなたにも偏見があるんだー。あーん、
あなたがそんな人だったなんて、ガッカリだわー」
~
;
#400
淳子「あやまることないのに。それとも冗談であんなこと
したの?」
~
;
#401
植え込みの横を見ると、そこには酔っぱらいが残していっ
たとおぼしき“お好み焼き”が! さすがのぼくも、一気
に押し倒すどころか一気に冷めてしまった。
淳子ちゃんもイヤな顔してるし、とほほ……。
~
;
#402
淳子「えっ、やだなあ。早く出ない?」
~
よけいな不安をあおったみたいだ。失敗失敗。
~
;
#403
淳子「そうねえ……。楽しかったわ」
~
言葉はいいけど、淳子ちゃんの表情はちょっとさえない。
あまり満足してないのかな?
~
;
#404
淳子「とっても楽しかったわ。まだしばらく一緒にいたい
気分よ」
~
まあまあ、合格点かな?
~
;
#405
淳子「ええ、お酒はあんまり飲まないんだけどー、あなた
についてくわ」
~
;
#406
淳子「ちょ、ちょっと急すぎない?」
~
……失敗。
~
;
#407
バーの会計は4000円だった……。
~
;
#408
バーの会計は3000円だった……。
~
;
#409
淳子「うーん、違うの。でもつれてってくれるなら、うれ
しいわね」
~
けっきょく、正解は教えてくれないみたいだ。
~
;
#410
「か、金が足りーーん!」
無念……。ここまでこぎつけて、ホテル代が足りないなん
て、なんて情けない。
ガックリ肩を落として、落ち込むぼく。ところが……。
~
淳子「お金だったら心配しないで……」
~
「え?」
~
淳子「今日のデートで、私、あなたのこと、今までよりも
もっともっと好きになっちゃった。だから、私、あなたの
ことがもっとよく知りたいの。さ、行きましょ」
~
淳子ちゃんはそう言うと、財布から7000円出して、フ
ロントで払ってくれた。
大ラッキーー♥
~
;
#500
淳子「まだ晩ご飯には早いんじゃない?」
はい、そう思います。
~
;
#501
さーて、お次はどこに行こうかな……。なんて考えていて、
ぼくはとんでもないことに気がついた。もう財布の中には
1円も残っていないのだ。
つまりぼくは文無し状態。とてもこの先デートを続けるこ
とはできない。
~
というわけで、ぼくは淳子ちゃんと寂しくサヨナラした。
~
;
#502
喫茶店代を1000円払って、外に出た。
~
;
#600
これからどうしようかな
;
#601
これからどこへ行こうかな
;
#602
い、いきててよかったぁー
~
;
#603
「そういえば、ポーカーゲームで「SEX・奥義の書」を
手に入れていたな。ホテルに入る前に見ておくか。」
~
;
#604
淳子「カジノ?、おもしろそうね。」
~
;
#605
淳子「カラオケ、なに歌おうか。」
~
;
#606
;
#700
もう一回する?
~
;
#701
えー?泊まりなのに本当にしないの?
~
;
#702
絶対?絶対しない?
~
;
#703
楽しかった?
~
;